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人の力が開花すること(副院長)
- 副院長ブログ
花が咲くのも好きですが、緑が芽吹くのも大好きです。
どちらも力強さを見せつけられるからです。
それで、『力の開花』というと、
目に見えやすい成果や、人からの評価が関わりやすくて、
そのようなものを思い浮かべがちですが、
私が思うのは、力がその人の内側で、じんわりと育ち、
その人自身が自分の力を感じられるようになると、まさに、『開花』ではないかと。
例えば、
・昔は人前で話すことが苦手だったけれど、
ある日、緊張しながらも、自分の考えを言葉にできた。
・ただやっているだけと思っていた仕事の中に、
自分なりの工夫や喜びを見出せるようになった。
・長年蓋をしていた気持ちに、少し正直に向き合うことができた。
そのような瞬間に、確かに『人の力が開花』していくのを感じます。
でも、そういうことは、静かで他人には気づかれないこともあるかもしれません。
もしかすると自分自身でも、気づきにくいかもしれません。
そうだとしても、自分の中にあった可能性(力)が、ある形で現れ、
その人自身や、他者との関係にあたたかい変化が生まれたなら、
それは、立派な『人の力の開花』でしょう。
開花は、結果の大きさではなく、プロセスの確かさだとも思います。
ある瞬間のとても綺麗な奇跡のようでいて、
実は日々の地味な積み重ねの事実だろうと思うのです。
だからこそ、心理師としては、
その方が『自分の力の開花』を実感できるように、
信頼関係を結び、共に取り組み、根気強く見守り、寄り添い続けることに尽力します。
傍にいて、「あなたが思っているより、あなたは育っているよ」
そのようなメッセージを、治療を続けている人やそのご家族に、届けていきたいです。