フィギュアスケーター 坂本花織さん 完成度

  • 院長ブログ

クリニック業務の他で、色々忙しくしておりまして、
冬季オリンピックが始まっていたのですね。
帰宅してテレビを付けたら、ちょうど彼女の番でした。

坂本花織選手の演技って、
ジャンプやスピードはダイナミック。
一方で、つなぎやエッジ、間の取り方はとても繊細。
でも、そのどちらかに偏らない。こういうところが強く印象に残ります。

場面ごとに求められる「強度」を正確に切り替えている。
強く踏み込むところと、丁寧に待つところ。
その切り替えを誤らず、全体を一つの流れとしてまとめていく。
坂本選手の演技には、そんな完成度があります。

医師として僕は、この感覚の難しさを日々の仕事の中でよく感じています。
僕からはっきり踏み込むことが必要な場面があります。
診断や治療方針を示すとき、責任を引き受けるときは、
迷いなく言葉にする強さが求められる。
一方で、常に強く出ればいいわけではなく、
患者さんの言葉を待つ、反応を急がない、あえて判断を保留するなど、
そこには繊細さが必要です。

医師としての技術の質とは、知識や経験の量だけではないです。
その場その人に合った、強度を見誤らないことこそ、培うべきスキルです。
責任やプレッシャーが強いほど、人は極端に振れやすいから、
強く出すか、慎重になりすぎるか、
そのどちらかに偏ると、全体の治療の流れや関係性は
簡単に崩れてしまいます。

坂本選手の演技が教えてくれるのは、プレッシャーを消す方法ではありません。
責任の重さがある前提で、その中で強度を調整し続けること。
だからこそ演技は破綻せず、安定感と、観ている側にも安心感が残る。

医師として僕も、プレッシャーを感じなくなることを目指すのではなく、
強く踏み込む場面と、丁寧に待つ場面を切り替えながら、
全体を一つの流れとして保ち続けたい。

坂本花織選手の演技は、その大切さを静かに教えてくれました。
(あ、でも、診察ではっきり言ってほしいときは
 「先生、言って!」と言って下さいね)
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