自分との距離感

  • 副院長ブログ

他者との距離感について意識することがあっても、

「過去の自分」との距離感を意識する機会は少ないかもしれません。

けれども、過去の自分との関係性は、自己理解や心の安定において欠かせない要素です。

私にも、人間関係に悩み、勉強どころではなかった時期があります。

その当時、学校の先生や友人との些細なすれ違いから孤立感を抱き、

自他を責める日々について、頻繁に「どうして?」と思考が堂々巡りをしていました。

このように、過去の自分との距離が「近すぎる」状態では、未来にも将来にも、

目を向ける余裕を失っていました。

一方で、過去の出来事を「遠ざけすぎる」ことも問題です。

人間関係に悩んだ時期のことを「忘れてしまいたい」と感じたこともありました。

それではあの頃の経験や学びを活かせなくなってしまうようにも思いました。

あの頃の私がいなければ、今の私の対人関係の視点や考え方はなかったでしょう。

過去に、どんな些細なことでも、意味を見いだしていくことが、

自分自身を前に進めるちからになると思うのですが、

過去の自分との距離感を安定させるのは難しかったです。

私は、あの時の自分に対して、今の私から「本当〜に、よぉ頑張っとったねぇ‥」と

声をかけるようなイメージで労うと、心がほぐれていきました。

過去の自分を第三者のように見守ることで、

「その時のベストを尽くしていた」という視点に変わり、

少しずつ受け入れられるようになったのです。

そして、現在に目を向けることも過去との距離感を整える助けになりました。

当時の自分よりも、必ず成長できたところが、自分にはあるはずと信じて、

探し出すようにしました。

そのようにして、過去に引きずられることが少なくなりました。

今まさに苦しい中にいる方へ。

過去の自分との距離感を向き合うのは簡単ではありませんが、

いつか、あなたが、「あの時も頑張っていた」と言える日がきっと来るように、

クレール心療クリニックにできることをさせてください。

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