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私の夏休み
- 副院長ブログ
花火とともに巡る思い出
もう20年、
私は、ほぼ毎年、夏の花火大会を自宅から見物してきました。
この町の花火大会は、毎年少しずつ違った風景を私に見せてくれました。
職場の仲間と笑い合いながら見た年、
両親と並んで見た年、
父が亡くなってからは母と、そして娘と一緒に見た年もありました。
時には一人で、スイカを頬張りながら、静かに見上げる年もありました。
花火が上がるたびに、
過去の一瞬一瞬が蘇り、心に刻まれた記憶がまた鮮明になります。
花火の光が空に広がるとき、自然と色んな人の顔が浮かんできます。
親族や幼馴染み、長年の友人、最近出会った新しい縁の人々。
その一人ひとりが私の人生に何をもたらしてくれたのか、
そしてどんな話をしたか、したいのか、
ふと考えてしまうのです。
私は父が転勤族だったので、一つの場所に長く住むことができませんでした。
そのため、
祭りや花火といったその土地特有の風物詩をじっくり楽しむことができませんでした。
同時に、各地で様々な人々との縁を築いてきました。
しかし、この町に腰を据えてようやく気付いたのは、
多くの人に、伝え損ねていた感謝や愛情がたくさんあったということです。
忙しさの中で、伝え損ねてきた多くの言葉や感情、
紛れて忘れてきた大切なことが呼び覚まされて、
少し、反省もします。
「ちゃんと言えばよかったな」と。
このように、花火大会は、私にとって過去を振り返る大切な時間です。
今年もまた、花火を見上げるその瞬間に、大切な人たちのことを思い出していました。
また会えるといいですね。
いつか必ず。